A Gタイプのオートフォーカスレンズ分解


リュックサックの蓋が開いているのを忘れて担いだ時、ガチャンと大きな音が・・・
トキナーAFレンズ10〜17mm f/3.5〜4.5レンズ(Gタイプ)を、コンクリートの上に落としてしまった。
ズームリングが途中でひっかかって回転しなくなり、フォーカスリングも部分的に重くなった、このままカメラに装着して使用するとカメラのモーターが壊れるので使用を諦める。
デジタル専用レンズですが、ニコンの場合フルサイズカメラでも多用しているので残念だ。
2014,4,6
数日たっても諦め切れないので分解を試みる事にしました。
ここまで壊れるとデジタルレンズの修理はまず不可能です、メーカーに出しても修理不能は確実なので自分で
やるしかない、AFは効かなくてもいい、ただ使用できればという思いで分解しました。
2014,4,9




レンズを全て分解、中の部品がかなり壊れていました。




左は取り外した部品です。
電気的なものは全て取り外し、変形した部分はミニ旋盤や手作業で研磨、とりあえず組み立て完了。
AFはマニュアルで使用すればいい、ズームリングも何とか重いが使用できそうです。
問題は絞りの設定をどうするか?





部品を取り外したので絞りの調整は出来ません、このまま使用すると最小絞りの設定になります。
矢印の部分に何かを噛ませる方法しか思い当たらない。





矢印部分にゴムを噛ませました、ゴムはカメラのレバーが当たるのでもう少し奥に押し込みます、絞りは焦点距離で少し変化するも、おそらくF11位になっていると想像するが正確には分からない、後は実写してゴムの大きさを調整すればいい。

予定では絞り優先で撮影して問題なく使用できると思っていたのに、室内で試写すると極短に露出アンダーになった、
マニュアル露出に設定して表示露出で撮影しても同じ事になる、どうすればいいのだろう?
昼間に屋外で撮影した時、適正露出になる事もあり、原因が分からない?
改造したからとて、ニコンマウントでありながらニコンカメラに装着して撮影すると、露出が合わなくて
キャノンカメラに自作のマウント交換アダプターを装着して撮影すると、露出はバッチリなのに・・・
ニコンカメラの場合、レンズの取り付け位置から少し緩める方向に戻してやると適正露出になったりする、どうやらレンズの絞りレバーに接触するカメラの絞りレバーとの相互関係に問題がある様に思える。
2014,4,25






どうせレンズが壊れているので、使用できれば良いだけの状態にしました。
ゴムは取り外し、矢印部分に止めていた2本のネジを緩めて絞り連動レバーも取り外します。
これでニコンのカメラとレンズの連動は全て無くなりました、後は絞りの問題だけです。
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このまま使用すれば最小絞りのF22に固定されるので、面白くない。
写真では見えませんが内部で絞りを固定しました、絞り値は分かりません、多分よく使用するF11前後に固定したつもりです。
この状態で絞り優先にして使用すれば、撮影できます
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カメラに取り付けた時は絞りが固定されているので、ファインダーを覗いた時少し暗くなります、
ファインダーでもピント合わせは出来るが、ライブビューで拡大しルーペでピント合わせをすれば便利。
スナップ撮影にも使用していますが、やはりピント合わせは少々時間がかかるのでシャッターチャンスを逃したりする事もあり不便です。
できれば壊れていないレンズを取り付けた方が全ての操作が簡単でいいですね、当たり前の事ですが・・
2014,5,7





@ マニュアルレンズ分解



Nikonマニュアルレンズ マクロ55mmf/2.8s のシャッター羽根が粘ったので分解修理しました。




全体の分解図、意外と構造は簡単です。





シャッター羽根部分の分解図





分解修理完了


古いレンズなので、修理に出すにもお金が勿体ないと思い分解しました。
壊れたら捨てるつもりでやれば、意外と簡単で何とかなるものです、シャッターの粘りも治り、その後も作品作りに貢献してくれています。
その後、AFレンズ24〜120mm3,5〜5,6Gレンズのピントリングに異物が入ったのだろうか廻らなくなり壊れました。
これも何とか修理してみようと分解しましたが、電気的な物が複雑すぎてどうにもなりません、
8〜10年くらい頻繁に使用しているので諦め、コンテストで一番活躍してくれるレンズなので、結局新しいタイプのナノクリスタルコートを施したレンズを購入する事に・・・
どのレンズにしても、高価なレンズは修理に出す事をお勧めします。



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